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ソーラーシェアリングと農地転用許可手続き 第5回(全5回)

2016.02.25
ソーラーシェアリングと農地転用許可手続き 第5回(全5回)

第5回

前々回からソーラーシェアリングを始めるにあたって農業委員会に申請すべき書類について説明をしています。

今回は、ソーラーシェアリングの下での耕作に関する書類について説明します。

ソーラーシェアリングの下での耕作に関する書類としては、次の書類が挙げられます。

  • 営農計画書
  • 設備下部の農地における営農への影響見込み及びその根拠となる関連データ、又は、必要な知見を有する者の意見書
  • 隣接農地所有者や耕作者の意見書
  • 土地改良区等の意見書

それでは、もう少し個別に説明していきます。

営農計画書

ソーラーシェアリングでは、設備の下で農業を継続することが条件となりますので、実際に発電設備の下で行う農業の計画書が必要になります。
求められている内容は、農作業の作付けや収穫のスケジュール、利用する農業機材、見込の年間収量等が必要です。
各農業委員会にて様式があればよいのですが、事例がないところでは様式が自由なところも多いかと思います。

設備下部の農地における営農への影響見込み及びその根拠となる関連データ、又は、必要な知見を有する者の意見書

作付する作物がソーラーシェアリングによって支障が生じないことを説明しなければなりません。
作物の特性や、十分な日照を確保する設計である点等しっかりとした説明が求められますし、それを証明する専門家の意見書を求められます。

ただし、現時点でソーラーシェアリングは新しい発想による技術なので、この分野の専門家が限られています。実際に農地転用許可を取得した方々は、自らの長年の農業経験をもって説明したり、農業指導員の方に協力をお願いしたり、また、同じ作物でソーラーシェアリングをしている方に協力をお願いしたりして資料を整えています。

土地改良区等の意見書

地域によっては、土地改良区等その農地を管理している組織があります。
農業委員会に申請する前に土地改良区等にも説明をし、意見書等を取得する必要があります。

周辺地権者・耕作者の同意

太陽光発電設備を設置することで周囲の地権者や耕作者に影響がでる恐れがある場合は、事前に説明をして、承諾してもらうことが必要になります。

以上

全5回にわたって農業委員会に申請する書類について説明してきました。
表にして整理しておきましょう。

分類 必要書類 解説
農地転用の
一般的な書類
許可申請書 管轄農業委員会にひな型があります。
入手の上、必要事項を記入します。
申請すべき面積は、支柱部分のみを計算して求めます。
事業計画書 事業を行う理由者、土地選定理由等を記入します。
土地の登記事項証明書(登記簿謄本) 最寄りの法務局で取得できます。
公図の写し 最寄りの法務局で取得できます。
地積測量図 最寄りの法務局で取得できます。
住宅地図・航空写真 インターネット上のサービスで利用できます。
発電事業に
関する書類
経済産業省の設備認定通知書 資源エネルギー庁「なっとく再生可能エネルギー」参照
設備の設計図面(平面図・立面図) 支柱の間隔やパネルの設置高さ、パネルの配置レイアウト、パワーコンディショナーの設置位置、電力会社との接続位置や電柱の設置位置を記載
土地利用計画図(支柱配置図) 敷地内における支柱設置位置図を作成
発電設備の概要書 出力規模やパネル、架台設備の仕様等を作成
遮光率の計算書 遮光率(%)=水平時パネル設置面積÷架台設備設置面積×100
事業収支計算書 20年間の売電収入及び支出計画作成。
設備設置に関する見積書 パネルやPCSの部材や施工費等の見積書
設備の撤去に関する諸費用の見込書 撤去時に必要となる機材の諸費用やパネルの処分費用等を調べて算出
設備撤去に関する誓約書 発電事業を終了した場合や農業委員会許可の取消しがあった場合に撤去する旨、及び、撤去費用を負担する旨を記載
資金がある事を証明する書類 自己資金の場合は通帳の写し、金融期間融資の場合は融資証明書、等
設備下の
農業に関する書類
営農計画書 農作業の作付けや収穫のスケジュール、利用する農業機材、見込の年間収量等が必要
設備下部の農地における営農への影響見込及びその根拠となる関連データ、又は、必要な知見を有する者の意見書 作物の特性や、十分な日照を確保する設計である点を証明
土地改良区等の意見書 管轄する土地改良区へ問合せ

農業委員会によってはこのような申請をするための書類のひな型や見本があり、丁寧に教えてくれるところもあります。
ただ、まだ多くの農業委員会ではソーラーシェアリングの実例がなく、担当者が詳しくないこともあって、中々手続きを進めることが難しいのも実情です。

ソーラーシェアリグを始めるには、すでに実施している農家や専門業者等の信頼できるパートナーを見つけることが重要になると思います。





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