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太陽電池の種類 ‐ シリーズ「フカボリ”太陽光発電”」

2016.08.25
太陽電池の種類 ‐ シリーズ「フカボリ”太陽光発電”」

シリーズ「フカボリ”太陽光発電”」 第1節 太陽光発電のしくみを知る 第4回 太陽電池の種類

第4回目のテーマは、「太陽電池の種類」についてです。
 前回は、太陽電池が光だけでどのように発電しているのか、その基本的な仕組みついて説明しました。今回は、実は何種類もある太陽電池の種類と特徴について紹介します。

現在、市場に出ている太陽電池は、「シリコン系」と「化合物系」の2種類が大半を占めており、その中でもシリコン系の方が多くのシェアを握っています。シリコン系と化合物系の特徴について紹介していきます。

分類図

太陽電池の分類図

シリコン系

シリコン系は、「結晶系」と「非結晶系」の2種類分けられ、さらに、結晶系は「単結晶」と「多結晶」、非結晶系は「アモルファス(非晶質)」と「多接合型(タンデム型)」などに細かく分類されます。単結晶は、セルが純度の高い一つのシリコン結晶でできているため、太陽光を電気に変換する効率が高く(20%程度)、耐用年数も長いです。
対して多結晶は、単結晶シリコンを切り出す過程で不要となったシリコンの粒を溶融して製造されているため、シリコンの原子同士の結合が部分的に不完全な構造になっています。そのため単結晶より変換効率が低いですが、安価に製造できる特徴があります。

単結晶多結晶の違い

単結晶セルと多結晶セルの違い

また、非結晶系は薄膜シリコンとも呼ばれ、貴重で高価なシリコンの使用量を従来の結晶系より100分の1程度に抑えることができるため、低コスト化が実現できています。
結晶と異なり原子が不規則に配列している個体のことをアモルファスと呼び、アモルファス化したシリコンの薄膜をガラス基板上に形成させたものがアモルファス型の太陽電池です。結晶を製造しスライスする工程が不要なため、コストダウンが可能ですが、変換効率は多結晶型よりも低いです。
 多結合型は、単結晶シリコンもしくは多結晶シリコンとアモルファスシリコンを併用した、ハイブリッド型の太陽電池です。異なる性質を持つ太陽電池を組み合わせることで、異なる波長帯の光を吸収することができ、高い変換効率が実現できます。ただし価格が比較的高いため、屋根など設置面積の少ない場所に設置する場合に適していると言われています。

アモルファス型太陽電池は電卓などに用いられています

化合物系

化合物系は、シリコン以外の素材で太陽電池が作れないか模索され開発された、シリコンを使わない太陽電池です。現在も様々な研究開発が行われており、CIS系やGaAs系など、多くの種類があります。
 CIS系は、銅(Cu)・インジウム(In)・セレン(Se)などからなる化合物を、光吸収層の材料として用いている太陽電池です。最近は、さらにガリウム(Ga)を加えたCIGS系の太陽電池も製造されています。変換効率は結晶系の太陽電池より低いですが、影がかかった時の出力低下の程度が結晶系よりも少ないという長所があります。ただし、中には高効率化のためにカドミウムなどの有害物質を用いているものもあるため、注意が必要です。
 GaAs系は、単結晶のヒ化ガリウム(GaAs)を原料に用いた太陽電池です。変換効率が結晶系よりも非常に高く(30~40%程度)、熱や放射線に強い特徴があります。しかし、製造コストが高く、有害物質のヒ素が用いられているため、宇宙開発などの特殊な用途で実用化がされています。

人工衛星(GaAs)

GaAs系は宇宙開発などの用途で用いられています

その他

シリコン系や化合物系の他にも、「有機系」や「量子ドット型」と呼ばれる種類もあります。有機系の中には、カラフルな太陽電池が作れる「色素増感型」や、柔軟性があり印刷も可能な「有機薄膜型」などがあります。どちらもシリコン系より変換効率は低いですが、製造コストが安価で大量生産が可能だと言われています。
 量子ドット型は、ナノサイズの半導体(量子ドット)を用い、量子効果によって発電を行う太陽電池です。理論的には変換効率が60%を超えると言われており、第三世代太陽電池として注目されています。
これらは実用化に至っていないものも多く、今後の研究開発が期待されています。

カラフルでおしゃれな太陽電池ができるかもしれません(イメージ図)

今回は、太陽電池の種類について簡単に紹介をしました。
次回のテーマは「パワーコンディショナの役割」を予定しています。
また、本サイトで取り扱ってほしい記事などがありましたら、お問い合わせにてお気軽にご連絡ください。





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