水田で稲作とソーラーシェアリングを実施しようと考えている方が増えています。一方でその方々から「稲刈りの時に設備が邪魔にならないのか」という不安点がよく聞かれます。その不安点を払拭するため、実際にソーラーシェアリングの下での稲刈りを視察してきましたので報告します。
2016年9月中旬、場所は千葉県の南に位置する館山市内の田んぼ。ここでは約2,500㎡の田んぼの上に約100kWのソーラーシェアリング発電設備が設置されています。オーナーさんのご厚意でこの田んぼでの稲刈り風景を取材させていただきました。
収穫作業は、コンバイン( ヤンマー・コンバイン GC-328 FDS )で行われ、支柱の単管を避けながら順調に稲刈りを行っていました。ソーラーシェアリング設備の下の空間は2メートル以上確保されているので、コンバインでの作業も問題なくできます。
元々支柱の周りには植え付けしてませんでしたが、ところどころコンバインで刈り取るには困難な箇所もあり、その場合は人の手で直接刈り取っていました。このあたりはちょっと大変かもしれません。
ただ、「設備があることで多少大変な点は確かにあるが、それでも稲作をしながら発電もできることを考えれば大したことはない」と、オーナー様はおっしゃっていました。
収穫された稲は例年と変わらない出来とのことです。
台風によって稲が倒れてしまっていたこともあって、通常より若干時間はかかってしまったとのことですが、無事に収穫作業を終えました。農閑期は単管の腐食のチェック等のメンテナンスも気にしつつ、これからも稲作と発電を両立するソーラーシェアリングを続けていってもらいたいと思います。
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