株式会社サンエイワーク(東京都千代田区)は、熊本県小国町に「サンエイワーク小国太陽光発電所」を建設し、5月30日に竣工式を開催した。出力15MWで、営農型としては国内最大級となる。地元農家が農業法人を設立し、原木シイタケを栽培する。
約20haの耕作放棄地を賃借して太陽光パネル4万7000枚を設置した。年間発電量は一般家庭5500世帯分に相当する1980万kWhを見込み、これは年間約6227tのCO2抑制効果となる。農家の高齢化などに伴う耕作放棄地を再生することで、地域活性化を目指す。 太陽光パネルは韓国S-Energy社製。パワーコンディショナー(PCS)は東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製を採用した。EPC(設計・調達・施工)は喜志・洸陽電機 特定建設共同企業体、O&M(運営・保守)は、シン・エナジー(神戸市)が担当する。事業主体は特定目的会社(SPC)「MEGASOLAR GENERATION NI合同会社」。 太陽光パネルの設置高は2mで、パネル下の遮光率は65%。地元農家が農業法人を設立し、原木シイタケを栽培する。原木は毎年1万本ずつ追加し、太陽光パネル下の営農面積を順次拡大する。また、栽培されたシイタケのブランド化にも取り組む予定。
大規模なソーラーシェアリングが次々と誕生している。長崎県佐世保市宇久島での出力480MW、岩手県遠野市での600MWなど、現在計画中の巨大な太陽光プロジェクトは営農型を前提にしているものが多いという。耕作放棄地の活用や地域の活性化に貢献する案件になることを期待したい。
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