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【導入事例】長田ファーム・ソーラーシェアリング

更新日:2019年11月14日

山間地における水田は農地の役目だけではなく、治水や自然保護の役割も果たしていると考える。 この農地を子や孫の代に残していく為には、いかに魅力ある営農であるか。 ソーラーシェアリングは、その為の一策ではないかと期待している。


設置したきっかけ

この地域は中山間地で耕地整理もされておらず、1枚あたりの水田面積が狭く収益は上がりにくい。


一方で、省力化の為には高価な農業用機械は必要となる。米価も安くなっており、経営が成り立たずに離農する農家も増えて来ている。


ここ数年生まれ育った地域の農地が徐々に荒地になっていくのを目の当たりにし、このままでは地域全体の農地が全て荒れ果ててしまうのではという危機感を持っていた。 そこで、ソーラーシェアリングであれば農業収入に加えて発電収入を得ることができるので、営農継続のモデルケースになると思い、設置するに至った。 また、元々再生可能エネルギーには興味があったので、ソーラーシェアリングの制度や取り組みを早くから知り、積極的に調べたのも大きいと思う。


設置してよかったこと苦労したこと

良かったこと

売電収入がある事で、設備投資をすることができ、省力化(機械化)が可能になることで営農を継続的に行える見込みが出来た。


苦労したこと

農業委員会へ提出する書類の作成は苦労した。地域初のソーラーシェアリングだったため農業委員会に何度も足を運び、許可を得るのに一年近くかかった。 水田のため、一部水が染み出る軟弱地盤があり沈下を防止するため、地中にパイプを埋め込む等の対策を施した。


耕作の状況

平成28年5月にソーラーシェアリング設置後、初めての田植えを実施。 同年6月時点での生育状況は、特に設備による遮光の影響を受けている様子は見られず、設備下以外と比べても遜色ない様子である。 機械植えで、支柱のまわりは稲を植えつけていない。ただ、その部分はかえって稲と稲の間隔が広くなるので、経験上、その分生育がよくなることも想定している。結果として、支柱の周りに植え付けないことによる収量減はそれ程影響ないと思っている。

長田ファーム・ソーラーシェアリング2
長田ファーム・ソーラーシェアリング

設備概要

発電所名            長田ファーム・ソーラーシェアリング

所在地            千葉県館山市

所有者            長田 朝生

営農者            長田 朝生

発電出力            100.8kWp (DC) ※低圧2区画合計

発電量            106,574kWh/年(見込)

電気の使途          東京電力への全量売電

パネル            アメリソーラー社製 70W×1,440枚

インバーター          SMA社製 9.9kW×9台

架台             Φ48.6mm単管パイプをクランプで結合して組立

            部材はサビ防止加工処理

基礎             単管パイプ地中埋め込み、根巻き処理。

            ジャッキベースにより高さ調整が可能。

地目             田

耕作物            水稲(こしひかり)

設置面積            2,475㎡ 内、設備設置面積 1,800㎡ ※2区画合計

設置費用            1kWあたり約30万円

発電開始日          2016年3月

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