「日本において農家個人規模で自然エネルギーを生産できるのは太陽光しかない。発電所候補地は山地を削るか、農地を利用するかになってきている。農業のように地産地消でエネルギーを生産できることは素晴らしこと思います。」 こう語るのは、山形県でサクランボや水稲栽培をする農家の秋葉氏だ。 某農業系雑誌の掲載記事でソーラーシェアリングを知った秋葉氏、自らの足で記事の執筆者に会うために千葉県まで出向きソーラーシェアリングの指南を受けた。 実際にこの「東根田んぼソーラー」を作る際には、地元で交流のあったさくらんぼハウス施工店に相談、農作業時には筋交いを上下に可動させるなど独自の設計を取り入れた設備を作り上げた。 また、この設備は農地を使用するソーラーシェアリングに課せられた一時転用の3年更新もクリアしている「実績ある」ソーラーシェアリングサイトである。 冬場は積雪量の多い山形県、積雪への対策は今後も課題ということだが、秋葉氏はこの教訓を活かした新たなソーラーシェアリングサイトも完工させた。(詳しくは「ワラビソーラー発電所」) 地域にソーラーシェアリングの実績を作ったという点で大きな意義を持つ事例と言えるだろう。
設置したきっかけ
農業雑誌でソーラシェアリング知ったこと
設置してよかったこと苦労したこと
【良かったこと】
①月々の安定収入②脱原発への実践③人とのつながりが増えたこと
【苦労したこと】
特になし
トラブルやメンテナンス
パネルパイプの積雪による曲がり
設備概要
発電所名 東根田んぼソーラー
所在地 山形県東根市羽入西野1055番
所有者 秋葉慶次
営農者 秋葉いく子
発電出力 29.7 kW (AC) / 31.2 kWp (DC)
発電量 30,000kWh/年
電気の使途 東北電力への全量売電
パネル アメリソーラー社製 312枚
パワーコンディショナー 田淵電機社製 9.0kW×3台
架台 D48.6xT2.4単管パイプ
ジョイント 内ジョイント+ビス止め
遮光率 23.7%
基礎 クランプベース、50cm掘削埋設
設備の高さ 3m
支柱間隔 5m
地目 田
施工 地元のさくらんぼハウス施工店
耕作物 稲(はえぬき)
圃場面積 約1,800㎡
設置費用 約700万円
発電開始 2015年1月
特徴 雪国における稲作でのソーラシェアリング実験
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