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発電設備の設計方法

ソーラーシェアリングにおいて、設計は特に重要な要素となります。

  1. 耕作物に適した日射量が確保できているか。

  2. ソーラーシェアリングの許可要件を満たしているか。

特に許可要件に関して、当初の農水省から出された取扱指針が平成27年12月に改訂されています。 大きな変更点として、下記の通りになります。 ・農振区域などを含めて、発電事業により農業の効率的な実施に支障が無いようにする。 ・支柱の高さは2m以上を確保し、また工事については農閑期に行う。 ・作物の生育に対するデータとして認める範囲を広げる一方で、収穫・生育の報告についてより詳細に規定 (引用元:ちばえこ日和『ソーラーシェアリング:ソーラーシェアリングに関する農林水産省の通知が改正 高さの明示や工事期間などの指導』)

この改正通知で、従来農作業をほとんど不要として支柱高を低くし牧草やグランドカバープランツを作物としてソーラーシェアリングを実施していた、通常の産業用太陽光発電所と同じような作り方をしていた発電所はどのような扱いになるのでしょうか。 今後の農水省の指導によっては許可が取り消される事例も想定されますので、今後の動向には注視が必要です。


図1

ソーラーシェアリングに必要となる支柱部分の農地の一部転用許可は3年での更新となっております。制度的には2013年3月に示された取扱指針であり、現状制度整備を進めている段階です。設計においても、十分な知見を持って取り組む必要があります。

構造自体は比較的簡単であり、DIY( Do It Yourself )でも自分で構築が可能です。ただし、20年の長期事業として実施するにあたり、施工性だけでなく、メンテナンス性を度外視して設置してしまうケースも多いです。

  1. パネルにより発電された電気を電力会社に供給するための電力変換に利用するパワーコンディショナーの設置位置を高すぎる位置に設置してしまったため、パワーコンディショナーの点検をする時は農業機械などで上がる必要が出てしまった

  2. 設計図面を残していなかったため、配線順序がわからずパネル交換時に余計な手間がかかってしまった

制度を準拠する知見と、事業として20年を考える意識が非常に設計において重要なポイントとなっています。


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