太陽光発電、小水力発電、バイオマスと様々な自然エネルギー利用に関わる中で、エネルギーを作ることは第一次産業であり、農業と切り離せないものだと考えるようになった。 ソーラーシェアリングの設置上の課題も明らかになり、新型のモジュール開発を国内メーカーと進めるきっかけともなった。 今後は、ソーラーシェアリングを通じて、自然エネルギー×農業×地域の取組を積極的に展開していきたい。
設置したきっかけ
ソーラーシェアリングの事業化支援を重ねる中で、自分たちでも設備を保有することで、その経験を活かした取組が出来るのではないかと考えた。
自然エネルギーへと取り組み中で、農業とエネルギーは切り離せないものだと考えたことから、農業へ取り組もうとしたことも大きなきっかけ。
設置してよかったこと苦労したこと
<良かったこと>
実際に設備を導入するにあたっての、許認可から設計まで様々なハードルについて、当事者として取り組んだことで新たな課題などが明らかになり、今後の事業への大きな学びとなった。
自社設備を持ったことで、地元の農家さん達とのつながりも持つことが出来、農業へと踏み込んでいく足がかりとなった。
<苦労したこと>
設置した畑に傾斜があり、北側と南側で1m近い高低差があったことで、工事に際して設計などの調整が繰り返し必要になった。
地面の浅い場所に粘土層があるため、雨が降ったあとは表土に水が溜まって工事に支障が出た。
施工業者にソーラーシェアリング施工の経験が少なかったため、細かい部分での調整を繰り返す必要があり、全体の工期が大きく伸びた。
設備概要
発電所名 匝瑳飯塚 SolaShare 1号機
所在地 千葉県匝瑳市飯塚字三反町3196, 3199
所有者 千葉エコ・エネルギー株式会社
営農者 Three Little Birds合同会社
発電出力 49.5 kW (AC) / 55.16 kWp (DC)
発電量 65,000kWh/年 (初年度見込み)
電気の使途 みんな電力への全量売電(こちらから本発電所の電気が購入できま
す)
パネル アメリソーラー社製 70W×788枚
インバーター SMA社製 STP10000TLEE-JP-11 9.9kW×5台
架台 Φ48.6㎜溶融亜鉛メッキ単管パイプをスマートブレースで結合組立
支柱間隔 4.1m/4.9m
高さ 2.5~3.4m
モニタリングシステム SMA社製 Webconnect
遮光率 32%
基礎 単管組み、根絡み基礎
地目 畑
施工 株式会社横浜環境デザイン
耕作物 大豆(千葉県在来品種コイトザイライ )、麦
設置面積 約1,166㎡
設置費用 1,600万円
発電開始 2016年3月
特徴 下部の農地は、地元若手農家の方を代表として、共同出資で設立し
た”Three little birds 合同会社”が行う。今後、有機JAS認定を受 けられるような農業を目指していく。
1軸の自動追尾型のシステム「スマートターン(R)」を採用。東西向
きに設置されたパネルが、日々の太陽の方角に合わせて自動で角度
が変わる仕組みになっている。もちろん手動でも動かすことがで き、最大45度まで調整が可能。台風など風が強い日はパネルを水平
にして抵抗を減らしたり、雪が降る日は角度をつけてパネル上に積
雪しないようにしたりすることができる。
トラブル、メンテナンス 自動追尾型システムの微調整を繰り返しながら、最適な発電パター
ンを探っている。
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